前回、「エクスポージャー法」の前段階の準備において、問題点をはっきりさせて難易度順に並べ替えることは、あがり症の克服への第一歩となる、とご紹介しました。
この時、もうひとつ大切なことがあります。
自分が不安を感じてしまう状況について、細かい細部まで正確に記録しておくことが重要です。
例えば、自分が不安を感じてしまう相手の身分や性別、年齢、事前に予想がつく状況かどうか、何人くらいを相手に話しをする時かどうか、などなどです。
これらの要素は、本人のあがり症の度合いを左右する大きなファクターとなるからです。
「エクスポージャー法」の実践は、難易度順に並べられた事項について精査して、易しいこと(ハードルの低いところ)から克服していきます。
易しい事項については比較的簡単にクリアしていけると思います。
しかし、本人が長期間にわたって避けていた状況や、過去に一度も遭遇したことのない困難な状況については、克服するまでに長時間かかることが予想されます。
「エクスポージャー法」の最大の目的は、あがり症の人にあがってしまう状況を克服し、本人に自信をつけさせることにあります。
そのため、同じような状況について、1度だけでなく何度も繰り返し行うことが重要になってきます。
不安を感じる状況を克服するたびに、難易度を1ランクずつアップしていきます。
この時、これまでの不安が半減すると感じるくらいまでになったら、ランクアップしていきましょう。
あまり早い段階で難易度を上げてしまうと、その後の効果は半減してしまいます。
あがり症の克服には長時間必要なことを考慮しながら、じっくり取り組んでいきましょう。